銀座江戸一「ピーセン」は、
かつて一世を風靡した東京銘菓の定番でした。
戦後間もなく発売され、
そのさくさく感としゃれた欧風のイメージが
人気を呼び、
エッフェル塔の青缶は
東京土産の代名詞ともなりました。
1961年(昭和36年)第15 回全国菓子博覧会で総裁賞を受賞、
アメリカへも進出を果たし人気を博したといいます。
時代は移り、
1997年(平成9年)銀座江戸一は一旦のれんを降ろしたものの、
これを惜しんだ榮太樓總本鋪がピーセンを受け継いで復活させました。
2015年(平成27年)、末永く愛される味わいを目指し
「東京ピーセン」としてブランドリニューアル。
新しい顔で改めてお目見えいたしました。
味わいもブラッシュアップ。
3つの目標を掲げました
◆「思いっきりピーナッツ」感
ピーセンは、そもそもピーナッツせんべい。
ピーナッツの香ばしさが大きな魅力です。
「最高のピーセンを目指したい」という思いから、
まず、日本一の産地である
千葉県産ピーナッツ100%に切り替えました。
そのピーナッツを限界まで合わせると
どうなるかにトライ。「さくさくプレーン」は、
これ以上入れると焦げや割れが出てしまうという
ぎりぎりのところまで、思いっきりピーナッツ率を上げました。
◆うれし楽しの3つの食感
ピーセンは、そのさくさく軽くて後を引く食感が
何と言っても人気の秘密でした。
真似しようにも真似できない、ちょっとしたコツが
あるのだといいます。
しかし、「菓子は世につれ、世は菓子につれ」。
あられやせんべいの食感も、
濡れせんやカリカリ、ガリガリ、ザクザクなど、
様々に広がっています。ピーセンの最高峰を目指すからには、
「プレーン」のさくさく食感を大事にしながらも、
濡れせんタイプの「しっとりチーズ」、
カリっ&サクっの食感が嬉しい「カリっと海老」へ、
食感の幅を思い切って広げました。
◆それぞれの最高峰を究めたい
チーズはとことんチーズ味、海老はどこまでも海老らしく。
それぞれの最高をめざしました。
濃厚なゴーダチーズのソースにたっぷり生地を浸して、
ひたひたしっとり。さらにチーズパウダーを振り掛けてチーズ風味を全開に。
その昔、アメリカではチーセン(チーズピーセン)の方が人気だったといいます。
チーズピーセンも今様に、
「しっとりチーズ」の突き抜けた味わいが生れました。
「カリっと海老」は、磯の香りをテーマに、隠し味も忍ばせて、海老感満載の味わいに。
しみじみ「海老だ」と味わい深い、
海老好きには、たまらない仕上がりとなりました。
青缶の復活!
「ピーセン」と言えば、
「エッフェル塔の青い缶」といわれるくらい、
エッフェル塔をモチーフに
「フランスの味」を標榜した青缶は、
絶大な人気がありました。
お土産に青缶がやってきて嬉しかった、
という想い出をお持ちの方も多いでしょう。
復活のリクエストがとても多く、
この機会に青缶を新しくリリースしました。
さすがに「フランスの味」とは言えませんが、
「懐かしくて、新しい」を
新しいピーセンのテーマとしています。
ピーセンはどこまでも、
「懐かしくて、新しい」
昭和のノスタルジアをどこかに遺しながらも、
未来にむかう眼差しを忘れない。
そんな思いを秘めて、
ピーセンはいつの時代も「懐かしくて、新しい」。
末永く愛される味わいを目指してまいります。